ディスクゴルフのディスクには、たいてい「7 5 -1 1」のような4つの数が書かれています。これが飛行数値(フライトナンバー)です。DiscPal のディスク図鑑にも、ディスクごとにこの4つの数を載せています。何を表す数で、どう読めばよいのか。数を考えたメーカーの Innova と、Discraft の公式の説明で確かめた事をまとめました(2026-10-26 に読みました)。
4つの数は、いつも同じ順番
4つの数は、いつも スピード・グライド・ターン・フェード の順に並びます。Discraft の説明にも「順番はいつも同じ」とあります。
この4つの数のしくみは、Innova の共同創業者 Dave Dunipace が、ディスクの飛び方を説明するために考えたものです。今は多くのメーカーが同じ並びで数を出しています。
| 数 | 幅 | 表すこと |
|---|---|---|
| スピード | 1〜14 | ディスクが空気の中を進む速さ。大きいほど速く飛ばせる作り |
| グライド | 1〜7 | 浮いていられる力。大きいほど長く浮く |
| ターン | +1〜-5 | 投げてすぐの速い時に、右へ傾いていく強さ(右投げのバックハンドの時) |
| フェード | 0〜5 | 終わりの遅くなった時に、左へ曲がって落ちる強さ(右投げのバックハンドの時) |
スピード:大きい数は「力が要る」という意味
スピードは、ディスクが空気の中を進む速さです。Innova によると、数が大きいディスクほど空気の抵抗が少ない形で、速い速度を保てます。一番速いスピード14のディスタンスドライバーは、PDGA のルールで認められる一番広いリムの幅になっています。
気をつけたいのは、スピードの数が大きい=だれが投げても遠くへ飛ぶ、ではないことです。Innova は「スピードの大きいディスクは、うまく飛ばすのに強い力が要るので、始めたばかりの人にはすすめない」と書いています。Discraft も「速いディスクは向かい風に強いが、思った所へ投げるのが難しい。遅いディスクは遠くへは飛ばないが、ねらいやすい」としています。
グライド:始めたばかりの人の味方
グライドは、ディスクが浮いていられる力です。Innova も Discraft も「グライドが大きいほど、始めたばかりの人でも距離を出しやすい」と書いています。
ターン:投げてすぐの右への傾き
ターンは、投げてすぐ、ディスクがまだ速い時に右へ傾いていく強さです(右投げのバックハンドの時)。
- +1 は一番傾きにくい
- 0 はほとんど傾かない
- -5 に近いほど、右へ大きく傾く
マイナスの数が大きいディスクは、力が強くなくても右へ曲がりながら伸びていきます。Discraft は「ターンの大きい(数の小さい)ディスクは、始めたばかりの人に向くことが多い」としています。
フェード:終わりの左への曲がり
フェードは、飛び終わりにディスクが遅くなった時、左へ曲がって落ちる強さです(右投げのバックハンドの時)。
- 0 は一番まっすぐ終わる
- 5 に近いほど、終わりに左へ強く曲がる
つまり、ターンとフェードの2つで「はじめに右へ、終わりに左へ」というディスクの曲がり方の形がわかります。
比べてよいのは、同じスピードのディスクどうし
Innova の説明で一番大事な決まりがこれです。グライド・ターン・フェードは、スピードが同じディスクどうしでしか比べられません。たとえば、ミッドレンジのターンと、スピードの大きいドライバーのターンを、数だけで比べることはできない、とされています。
DiscPal の図鑑にある数で、同じスピードのディスクを並べてみます。
| ディスク | 種類 | 飛行数値 | 読み方 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Innova Mako3 | ミッドレンジ | 5 \ | 5 \ | 0 \ | 0 | 傾かず、終わりも曲がらない。まっすぐ |
| Discraft Buzzz | ミッドレンジ | 5 \ | 4 \ | -1 \ | 1 | 少し右へ傾き、終わりに少し左へ |
| Innova TeeBird | フェアウェイドライバー | 7 \ | 5 \ | 0 \ | 2 | 傾かず、終わりにしっかり左へ |
| Latitude 64 River | フェアウェイドライバー | 7 \ | 7 \ | -1 \ | 1 | よく浮き、少し右へ、終わりは少し左へ |
スピード5の2つ、スピード7の2つを見ると、同じ速さのディスクでも曲がり方がかなり違うことがわかります。いっぽう、スピードの違う Innova Aviar(パター・2 | 3 | 0 | 1)と Innova Destroyer(ドライバー・12 | 5 | -1 | 3)のフェードを、数だけで比べても意味がありません。
左投げ・フォアハンドの時は、左右が逆
ここまでの「右へ」「左へ」は、右投げのバックハンド(RHBH)の時の向きです。Innova によると、右投げのフォアハンドや、左投げのバックハンドでは、ターンは左へ傾く向きになります。フェードも、左投げのバックハンドでは終わりに右へ曲がる向きになります。
数のとおりに飛ばない時
飛行数値は、ディスクの飛び方の目安です。メーカーの説明には、数のとおりにならない場面も書かれています。
- 風:右投げのバックハンドで、左から右へ吹く横風に、ディスクの裏側が風に向いている時は、いつもより右へ傾きます。右から左への風なら、傾きは少なくなります(Innova)
- 使い込み:木や地面に何度も当たると、飛び方は変わります。特にターンとフェードが変わり、使い込むほど、右へ傾きやすく、終わりに左へ曲がりにくくなります。Champion・Star・GStar のような丈夫なプラスチックは、DX のようなベースのプラスチックより、飛び方が長く変わりません(Innova)
- プラスチック:同じ型でも、Innova の Champion のプラスチックは、Star・GStar などのプラスチックより、投げてすぐの右への傾きが少なく出ます(Innova)
最初はどの数を見るとよいか
メーカーの説明をまとめると、始めたばかりの人は「スピードが小さめ」「グライドが大きめ」「ターンが少しマイナス」「フェードが小さい」ディスクから選ぶと、ねらった所へ投げやすくなります。くわしい選び方は最初の 1 本の選び方にまとめています。
いっぽう、Innova Firebird(9 | 3 | 0 | 4)のようにターンが0でフェードの大きいディスクは、向かい風の中でも曲がり方が読みやすいディスクです。ディスクを足していく時は、今持っているディスクと同じスピードで、ターンとフェードの違う型を並べると、投げ分けがしやすくなります。
DiscPal のディスク図鑑では、定番のディスクの飛行数値を種類ごとに見られます。
よくある質問
ディスクに書かれた4つの数は何ですか?
飛行数値(フライトナンバー)です。左からスピード・グライド・ターン・フェードの順で、ディスクの飛び方の目安を表します。Innova の共同創業者 Dave Dunipace が考えたしくみです。
ターンとフェードのマイナスとプラスはどう読みますか?
ターンは +1〜-5 で、マイナスが大きいほど、投げてすぐ右へ傾きます(右投げのバックハンドの時)。フェードは 0〜5 で、大きいほど終わりに左へ強く曲がります。
スピードの違うディスクの数を比べてもよいですか?
Innova によると、グライド・ターン・フェードは、スピードが同じディスクどうしでしか比べられません。ミッドレンジとドライバーのターンを数だけで比べることはできません。
左投げの時は数をどう読みますか?
Innova によると、左投げのバックハンドや右投げのフォアハンドでは、ターンは左へ傾く向きになります。左投げのバックハンドでは、フェードは終わりに右へ曲がる向きです。