新ペリア方式は、日本のゴルフのコンペでよく使われている順位の決め方です。ディスクゴルフの大会には、もともとこの考え方がありません。
この記事では、そもそも新ペリアが何のためにあるのかを見たうえで、ディスクゴルフの月例会や体験会に新ペリアを取り入れることを提案します。後半に、ディスクゴルフで使うときの隠しホールの数と決め方をまとめました。
新ペリアは何のためにあるのか
ゴルフのコンペには、ふだんからスコアを記録してハンデを持っている人もいれば、年に数回しか回らない人も、初めての人も来ます。打数だけで順位を決めると、毎回同じ上手な人が勝ちます。
新ペリアは、その日のスコアだけからハンデを出すしくみです。回り終えたあとで「隠しホール」を明かし、そのホールの打数からハンデを計算して、打数から引きます。
- ふだんのハンデが無い人どうしでも、その場で公平に並べられる
- どのホールが隠しホールかは最後まで分からないので、ハンデを狙って調整できない
- 初めての人にも優勝の目があり、表彰の発表まで盛り上がる
「上手な人と初めての人が、同じ会で最後まで一緒に楽しめる」ことが、新ペリアのいちばんの役目です。
ディスクゴルフの大会は、クラスに分けて戦う
ディスクゴルフの大会は、PDGA(プロディスクゴルフ協会)の決まりで、プロとアマチュア、年齢、腕前を表す「レーティング」などでクラス(ディビジョン)に分けて戦うのが基本です(PDGA の初心者向けのディビジョンの案内より)。同じくらいの腕前の人どうしで競うので、ハンデで打数を直すことはしません。
ただ、クラスに分けられるのは、それぞれのクラスに何人も集まる大きな大会です。地方の月例会や、初めての人が来る体験会では、クラスを分けるほど人がいません。全員をひとつにまとめて打数で並べると、上手な人が毎回勝ち、初めての人は次に来にくくなります。
だから、月例会や体験会に新ペリアを
クラスに分けられないくらいの会こそ、新ペリアが合います。
- 月例会:常連の上手な人と、最近始めた人が同じ土俵で競える
- 体験会・初心者の会:初めての人が表彰台に立てる可能性がある
- 仲間うち・会社の会:ゴルフのコンペと同じ感覚で遊べる
上手な人には「ベストグロス賞(実際の打数がいちばん少ない人)」を別に用意すれば、腕前の勝負も残せます。
ここからは、ディスクゴルフで新ペリアを使うときの具体的なやり方です。
ゴルフの新ペリアの決まり
ゴルフのニュースサイトの記事(ゴルフのニュース・2024 年 2 月 21 日)とゴルフの解説サイト(Golf Signal・2026 年 1 月 23 日 更新)によると、ゴルフの新ペリアはおおよそ次のとおりです。
- 18 ホールのうち 12 ホールを隠しホールにする
- 隠しホールのパーの合計が 48 になるように選ぶ。パー 3 が 2・パー 4 が 8・パー 5 が 2 という組み合わせが多い
- 前半(アウト)から 6、後半(イン)から 6 を選ぶ
- 隠しホールの合計を 1.5 倍し、パー 72 を引き、0.8 を掛けてハンデを出す
- 1 つのホールで数えるのは「そのホールのパーの 2 倍」まで(ダブルパーカット)
- ハンデの上限は 36 とすることが多い
1.5 倍は「12 ホール分を 18 ホール分に直す」ための数です。上限の 36 は、パー 72 のちょうど半分です。
ディスクゴルフに合わせると、こう変わる
ディスクゴルフのコースは、9 ホール・18 ホール・27 ホールなど長さがまちまちで、パー 3 がほとんどのコースも多くあります。そのため「パーの合計を 48 にする」という決め方は合いません。
DiscPal では、ゴルフの決まりを次のように読みかえています。
- 隠しホールは 全ホールの 3 分の 2
- 前半と後半から 同じくらいずつ 選ぶ
- 隠しホールの合計に「全ホール数 ÷ 隠しホール数」を掛けて、全ホール分に直す
- そこから コースのパーを引き、0.8 を掛ける
- ダブルパーカットはゴルフと同じ(パー 3 なら 6 まで)
- 上限は コースのパーの半分(ゴルフの 36 と同じ考え方)、下限は 0
ホール数ごとの隠しホール
| コース | 隠しホール | 前半から | 後半から | 掛ける数 |
|---|---|---|---|---|
| 9 ホール | 6 | 3(1〜5 番から) | 3(6〜9 番から) | 1.5 |
| 18 ホール | 12 | 6(1〜9 番から) | 6(10〜18 番から) | 1.5 |
| 27 ホール | 18 | 9(1〜14 番から) | 9(15〜27 番から) | 1.5 |
3 分の 2 を隠すので、どのホール数でも掛ける数は 1.5 になり、ゴルフと同じ割合になります。ハンデの上限は、たとえば 9 ホールすべてパー 3(パー 27)のコースなら 13.5 です。
9 ホールでの計算の例
9 ホールすべてパー 3(パー 27)のコースで、2 人が回ったとします。
A さん:グロス 29。隠しホール 6 つの合計が 20。
- 20 × 1.5 = 30、30 − 27 = 3、3 × 0.8 = ハンデ 2.4
- ネット = 29 − 2.4 = 26.6
B さん:グロス 36。隠しホールは 4・4・4・4・4・8 で、合計 28。ただし 8 のホールはパーの 2 倍の 6 までしか数えないので、合計は 26。
- 26 × 1.5 = 39、39 − 27 = 12、12 × 0.8 = ハンデ 9.6
- ネット = 36 − 9.6 = 26.4
グロスでは 7 打の差がありますが、ネットでは B さんが 0.2 だけ上になります。もしダブルパーカットが無ければ、B さんのハンデは 12、ネットは 24 になっていました。1 つのホールの大叩きがハンデを大きくしすぎないように、上限を決めているわけです。
ネットが同じになったときは、DiscPal ではグロスの少ない人を上にしています。
主催者の手順
- 大会の前に:参加者へ「順位は新ペリア方式で決める」と伝えます。ホール数も先に決めておきます(隠しホールの数がホール数で決まるため)
- 隠しホールの決め方を選ぶ:ランダムにするか、主催者が選ぶか
- 主催者が選ぶときは、表の数のとおり前半と後半から半分ずつ選び、発表まで誰にも言いません。長いホール・短いホール、パー 4 やパー 5 があるコースならそれも、どちらかに寄らないように混ぜるのが、ゴルフの決め方に近いやり方です(編集部のすすめ)
- 当日:参加者は全ホールのスコアを付けます。途中で抜けてスコアが欠けた人は、ハンデが出せないので順位に入れません
- 表彰で発表:隠しホールを明かし、ハンデとネットの順位を出します。上手な人のために「ベストグロス賞(実際の打数がいちばん少ない人)」を別に用意しておくと、どちらの人も楽しめます
DiscPal で使う
DiscPal の大会では、ここまでの手順をアプリがそのまま受け持ちます。
- 主催者はスコアカードの「みんなで」から大会名を入れて「大会を作る」。順位の決め方は、主催者の画面で「新ペリア」「通常(グロス順)」「マッチプレー」から選べます
- 隠しホールの決め方は、主催者だけに見える欄で「ランダム」か「主催が決める」を選びます
- 「主催が決める」なら、ホールの番号を押して決まった数だけ選びます。数がそろわないうちは締められません。選んだホールは発表まで他の人には見えません
- 「ランダム」なら、主催者が締めた瞬間に初めて決まります。前もって決めないので、主催者も含めて誰も先に知ることができません
- 大会の途中のリーダーボードは、パーとの差だけで並びます。締めると、隠しホールとネットの順位が出ます
- 表彰式の画面では、タップするたびに「隠しホール → 3 位 → 2 位 → 優勝 → 全員の順位とベストグロス賞」の順に発表できます
締めたあとに発表を取り消しても、一度決まった隠しホールは変わりません。締め直すたびに結果が変わる、ということは起きません。
出典
- PDGA:A Beginner's Guide to PDGA Divisions
- ゴルフのニュース:新ペリア方式の隠しホールってどうやって決めているの?(2024 年 2 月 21 日)
- Golf Signal:ゴルフの新ペリア方式とは(2026 年 1 月 23 日 更新)
- DiscPal の隠しホールの数・選び方・計算は、アプリの中の計算と同じです